会長挨拶(テーマ・趣旨)

第22回関西MISt研究会 会長

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関西労災病院 第二脊椎外科部長

 

会長挨拶: 第21回関西MISt研究会開催にあたり

この度、大阪梅田スカイビルにて第21回関西MISt研究会を担当させていただくことになりました。日程は平成30年4月7日土曜日、桜の季節、フレッシュマンが仲間入りしてくる季節です。今回のテーマは「MIStがもたらす脊椎外科治療戦略のパラダイムシフト」とさせていただきました。この10余年で脊椎外科は驚くほど治療の変革がなされました。その中心となるのがMIStと呼ばれる新たなテクノロジーの進歩にあります。関西MISt研究会は日本MISt研究会の分科会の中では最も歴史があり、すでに21回を数えるようになりました。本会は関西医大主任教授の斉藤貴徳先生が中心となって立ち上げられ、当初は症例検討と講演会中心の研究会でありましたが、最近は若い世代の先生方が中心となって若手医師やコメディカルを養成するプログラムの導入等も行い、参加人数も回を重ねるごとに増加しています。今回も参加者の先生が興味を持って聞いていただける講演とプログラムを組ませていただきました。特別講演1では厚生労働省医政局地域医療計画課長の佐々木健先生をお招きし、「今後の医療政策の動向と新しい医療技術の評価」という題目でご講演いただきます。MIStは新しい有用なテクノロジーですが、我々が患者のために情熱を傾けて発展させていきたいと願う技術と、国が目指す医療政策の動向は果たして同じ方向に向いているのか、また多大な労力と時間を費やして会得、発展させてきた技術は最終的には保険収載という形で評価されうるのか、等参考になるお話を拝聴できることと期待しております。また特別講演2としては靑森県立中央病院整形外科部長の富田卓先生に「脊椎外科医が抱える放射線被曝の側面」というタイトルで講演を賜ります。MIStにはナビゲーションやレントゲン透視が必須となりますが、放射線被曝は重要な問題であり、甲状腺癌を煩った脊椎外科医の話や皮膚癌を発症した整形外科医の話などは聞いたことのある先生方も少なくはないと思います。これまでも放射線被曝に関しては我が国からもクオリティの高い優秀な論文が発表されてきましたが、いざ疾病として放射線障害が発症した場合にはどのような対応をとるか、治療は、予後は、予防は、遺伝子レベルの障害は、等疑問はつきません。富田先生には同門の弘前大学の豊富な経験をふまえてお話を賜る予定です。一般演題は、MIStがもたらした治療戦略のパラダイムシフトとして、治療困難な脊椎病変とMIStが果たす役割というテーマで公募を行いました。またシンポジウムは「MISt標準化のために」というテーマで教育、費用、革新的技術開発と導入、費用対効果等について、演者指定で議論していただくことにしました。いずれの演題も興味深いものが目白押しです。

本研究会が、参加される皆様のお役に立つことができれば幸いです。

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